古生代の化石群 について
            高知県越知町横倉山の頂上部に存在するシルル紀
     (4億4600万年前〜4億1600万年前)に 堆積した石灰岩で赤い部分は凝灰岩です。
     三葉虫、筆石、蜂の巣サンゴ、くさりサンゴ、ウミユリ、 腕足貝等の
     浅海性の化石が見られる。かっては石材として利用されて いたが
     現在は、ブ−ムも去り古代の情報を包含して静かに存在する。


 石灰岩と同時に散在する花崗岩類であり、生成過程は地質学者の
 今後の研究が待たれる。年代は約4億年前とされる。
 横倉山が、赤道付近で海山として誕生して、Plateの移動につ れて
 造礁性サンゴ等を生息させながら徐々に沈降して、花崗岩、蛇紋岩
 等の地殻上層部の岩体を取り込んで黒瀬川構造帯として現在の姿
 になったとされています。 更に隣り合わせに、ザクロ石 を含む岩石や片麻岩の変成岩
 も発見され
放 射年代測定によれば、4.5億年〜3.5億年前の値を示すそうです。
 そのような意味で、非常に貴重な岩石です。


 横倉山の西に位置する大平地区に産するデボン紀の鱗木 化石
(平成15年11月16日 採取)デボン紀は4億1600万年 前〜3億6700万年前
定説によれば、このタイプの鱗木が産出されるのはオ−ストラリ ア、南中国、 南アフリカ、北アメリカ
シベリア等から続々と発見され つつあります。このHPを読んだ方より
現 在は、高知市内、岩手、福島、熊本
でも発見されているとの指摘をいただき
ました。 最近では、熊本県砥用町の黒瀬 川帯の整然層から化石が発見されて
います。報告者は、産業技術総合研究所地質調査総合センタ− 斎藤眞氏等による。

学名は、レピトフリ−アムとのことで高さが1m〜3m程度だっ たようです。
石炭紀に大繁殖した、高さが30m程度になつたのはレピドデン ドロン。
超大陸ゴンドワナ大陸があったと想定されていますが、地球の歴 史の悠久さと この化石の 生成過程の
謎が益々深まる。

化石の存在個所は、高校時代にある高校の地質クラブの方に教え てもらった。
デボン紀の泥岩と砂岩の互層のすぐ近くには、カンラン岩が変成 したと推定される蛇紋岩の露頭が見られ、
形成過程
の複雑さを思わ せる。更には、連続して酸性凝灰岩、各種礫岩、 砂岩、花崗岩、流紋岩も存在しており
地層形成過程に
更に疑問 が深まる。



鱗木と同時に出土する植物化石
針状の構造が多い。更にY字型の植物断片が数多く見出される。


  石炭紀からペルム紀の化石を産する天狗高原のカルスト地形。 
 (3億6700万年前〜2億4700万年前) 
 フズリナ、腕足貝、サンゴ等の化石を産する。
  標高が1500m程度あり、浅海に堆積した石灰岩がプレ−トの 活動により
 移動して、多色頁岩、タ−ビタイト、を堆積させながら付加体とし て形成され現在
 の姿になったことに地球の営みの神秘さを感じます。
  浅海は海抜−20m程度ですが、これが四国沖のプレ−トの沈み 込んでいる
 深さは、約4500m程度とされていますので、地層そのものが 6000mの上下運動
 をしたことになります。高原の梼原側の南斜面には、蛇紋岩の露頭 も見られます。
  石油に頼らないエネルギ−の供給の場として、古代の海底から隆 起した場所が
 利用されている。 牛の放牧、冬はスキ−、夏には野外コンサ−ト も開催される。

    石炭紀からペルム紀の石灰岩  高知県東津野村 天 狗ノ森にて
 

 

四国の脊梁山地には、古代の情報を含んだ地層が数多くあ ります。

この、HPの間違いを指摘していただいたMさんに心より お礼を申し上げます。